こんにちは。安藤ほなみです。
未経験からWebデザインを勉強している方で、SNSなどをみていたり、スクールに通っている中でWebデザイナーになりたい人が多すぎる、たくさんいると思って、自分は本当になれるのだろうか?と考えてしまい、不安になってしまっていませんか?
Webデザイナーを目指している人、またはこれから目指そうとしている人にとって、今後の需要やデザイン業界を生き抜けるのかは、とても気になると思います。
この記事では、webデザイナーが多すぎる今後の需要とデザイン業界を生き抜く方法を解説していきます。
「Webデザイナーはやめとけと言われるのはなんで?ちゃんと理由を知りたい」
「私は目指してみたいけど、なぜだめなの?」
そのような悩みを解消するために「Webデザイナーの今後の需要」と「飽和状態になっても生き抜ける方法」を私の過去の経験と、経験から思うことをお伝えしていきますので、参考になればと思います。
Webデザイナーが多すぎ、と言われる理由
Webデザイナーは特別のスキルや資格がない方でも自ら「Webデザイナー」と名乗ればなることができるため、多い傾向になります。
一番最初はクラウドソーシングで実案件をやってみましょう、という流れが駆け出しのときには多くあります。
実際にクラウドソーシングサービスを見てみると、例えばバナーコンペの応募に50件以上のデザインが応募されていたり、ココナラで「バナーできます」「LPデザイン請けます」という方が何百人もいるのをみると「webデザイナー多すぎ!」と思ってしまいます。完全に人材が余っている状態ですね。
当然ですが、経験年数や実績の数を多くこなしてきた方のデザインの質は高い方が多くです。デザインを依頼する側もデザインの良し悪しを判断できない場合が多いので、意欲がある単価の安いWebデザイナーに目が行きがちです。そのため、控えめで本質を追求する人ほど駆け出しの段階で悩んでしまい、Webデザイナーが多すぎといわれる中から一段上に抜けることに苦労することになります。
Webデザイナーの現在(2022年下半期)
Webデザイナーの現在はどんなかんじなのでしょうか?
厚生労働省の「Webデザイナー | 職業情報提供サイト(厚生労働省)」からは、
Webデザイナーの就業者数は「193,830人(出典:平成27年国勢調査)」となっています。
そのうちの約30%が正規の職員、従業員、約65%が自営・フリーランスとなっています。
ここで見てほしいのは「有効求人倍率」です。有効求人倍率とは、ハローワークの有効求人数を有効求職者数で割って求めるものです。
たとえばハローワークの求職者数10人に対し100件の求人があった場合、100÷10=10で一人あたり10件の求人があることになります。
反対に、求職者数100人に対し10件の求人だった場合は10÷100=0.1となるため、求職者数1人に対し仕事が1件もないことになります。
Webデザイナーの有効求人倍率は0.18(令和3年度)となっています。
応募人数に対して求人がないため、駆け出しのデザイナーが多すぎと言われるのは倍率が高いからが1つの理由だと言えます。
この先の需要は?
Webデザイナーの需要についてお伝えしていきます。
転職サイトdodaの「転職市場予測2022下半期」によると、「2022年下半期のクリエイティブ職の求人数はUI・UXデザイナーを中心に増える見込み」と言われています。
2022年下半期のクリエイティブ職の転職市場でUI・UXデザイナーの需要が高まっているのは、どの業界でもUXデザインを軸としたユーザー体験の向上が課題となっているからです。新規開発でも既存改修でも、UXリサーチに投資している企業は非常に多く見受けられます。IT・Web業界はじめ既存産業でも新しいビジネスモデルを確立しなければならないという意識が高まっており、顧客体験の見直しが進められています。
※転職市場予測2022下半期 クリエイティブ(Webデザイナー、Webディレクター)の転職市場動向より抜粋(2022年12月13日時点)
Webデザイナーの求人数は増加傾向にありますが、UI・UXデザイナーのスキルがある方が需要がある傾向にありますですね。
WebデザインだけできるWebデザイナーは需要が減る
就職してWebデザイナーとして活躍したい方は、Webデザインだけできるのだと就職するのは至難になります。
数年前なら専門学校へ行き、デザイン会社に就職をして、働きながら現場で仕事を通してデザインの勉強をしなければいけませんでした。
この数年…最近だと無料アプリ・Canvaを使って、デザインされているテンプレートでデザインがだれでも気軽にデザインをすることが可能になりました。
デザインの勉強をしなくとも個人で簡単に作成することができるので、デザインができるスキルの価値が下がってきています。
Webデザインでいうと、ノーコードでWebサイトが作成できるようになっているし、Wordpressもテンプレートを購入してデザインに当てはめていくということも珍しくありません。
今後も、簡単にWebデザインができる方法やサービスは増えていくと思います。デザインをできるデザイナーはたくさんいます。Webデザインのみ仕事をすることは厳しい時代になっています。
今後必要とされるWebデザイナーになるには
Webデザイナーは本当に多くいます。HTML・CSSを覚えて、デザインができるツールを使えるようになっても、競合や勉強している方もとても多いため、Webデザイナーを目指すというのはかなり大変、かなり努力と時間、実績が必要です。
では、その中でどうすれば良いのかをご紹介していきます。
Webデザインと自分のスキルを掛け算する
Webデザインのスキルセットと合わせてプラスアルファのなにかをかけ合わせをするということです。
自分が既に持っている既存のスキルと、Webデザインのスキルを掛け合わせをして、自分だけの強みを確立することができます。他の人との差別化ができるので上手くいきやすいです。
ではどのようなスキルがおすすめか?具体的なスキルを4つご紹介します。
①Webデザイン ✕ UI・UXの設計スキル
転職サイトdodaの「転職市場予測2022下半期」の内容にもありましたが、UI・UXのスキルがあると、デザイナーが求められています。
UI・UXスキルとは、ユーザーがサービスを使った時に得られる経験・感情・行動まで含めてデザインをするスキルのことです。
ユーザビリティーの高いWebサイトやアプリの制作が求められており、UI・UXのスキルはこれから伸びていくため、企業からのUI/UXデザイナーの需要は高まっています。
②Webデザイン ✕ Webマーケティングのスキル
2つ目のおすすめスキルのは「Webデザイン ✕ Webマーケティング」です。
マーケティングがわかると、企業の売上を上げるデザインができるようになるからです。
マーケティングとは一言で表すと、売れる商品と売れる仕組みをつくることを言います。
Webデザイナーとしてデザインするときにターゲットを決めてデザインをしていくことはしていますが、それだけでは足りません。
顧客・事業・購買フェーズをしっかり理解し、マーケティング思考に基づいた意見を出したり、デザインに反映させることができるとサイト運営などで成果を出しやすくなります。
マーケティング知見を持っていると他のWebデザイナーとの差別化に繋がり、希望の企業に評価してもらえる可能性が高くなるでしょう。
③Webデザイン ✕ 動画編集のスキル
3つめのおすすめのスキルは、「WEBデザイン ✕ 動画編集」です。
例えばフリーランスで活動していた場合で、Webサイトを依頼された時に、動画制作もお願いしたいと言われることもあります。依頼者も両方できる方にお願いしたいと思っている方が多いので、差別化を図ることができます。
④Webデザイン ✕ グラフィックデザインのスキル
グラフィックとWebデザインはどちらも覚えるほうがいいです。両方ともある程度頭に入れておいて損することはありません。
Webデザイナーもグラフィックもフィールドと技術(プログラミング、構造など)が違うだけなので、根本にあるニーズに答えるというデザインをする理由は変わりがありません。
特に、ブランディングを大切にしている企業だと、Webサイトや印刷物・販促物の統一感を大切にしているので表現できるデザイナーに需要は上がります。
共通してPhotoshop・Illustratorは使うのでハードルはかなり低いのでおすすめです。
まとめ:Webデザイナー多すぎ!今後の需要とデザイン業界を生き抜く方法
Webデザイナーの需要はありますが、Webデザインだけの仕事は難しくなってきます。他スキルや得意領域との掛け算を考えてみるだけで求められているWebデザイナーになる必要があります。
- Webデザイナーの需要は今後も高まる
- 求人は特にUI・UXデザイナーのスキルが求められている
- WebデザインだけできるWebデザイナーはNG
- 他スキルとの掛け算で需要の高い人材に
私が勤めていたときの会社で、Webデザイン・グラフィックデザイン・動画編集・イベント施工運営などすべてやっていました。そうすると1つの企業から販促ツールすべて任せていただけたのでとても評価してもらえていました。
正直同じコンセプトでデザインをするなら1人の人間や、一つのチームに任せたほうが方向性がぶれたりしないので100%良いです。
Webデザイナーはスキルの掛け合わせがしやすいので、逆に生き残りやすいといえますね!