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グラフィックデザイナーの資格・検定は必要?独学・未経験者でもOK!

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こんにちは!グラフィックデザイナー歴22年の安藤ほなみです。

「グラフィックデザイナーになるには資格が必要?」
「独学でもなれるの?」
という質問をよくいただきます。

私自身、美大も専門学校も出ていない高卒で、グラフィックデザイナーの資格も何も取得していない中、今では在宅でグラフィックデザインの仕事ができるようになりました。

今回は、グラフィックデザイナーを目指す方に向けて、本当に資格や検定が必要なのか、どんな資格が役立つのか、実務経験を踏まえてお話ししていきます。

これから在宅ワークとしてグラフィックデザインを始めたい方の参考になれば嬉しいです。

目次

グラフィックデザイナーは、資格・検定は必要?

結論から言うと、グラフィックデザイナーになるために資格は必須ではありません。

私自身、美大や専門学校を卒業していませんし、最初は資格も持っていませんでした。

そして私が勤めたデザイン制作会社で、資格を持っているグラフィックデザイナーさんはいませんでした。もしかしたら持っている人もいたのかもしれませんが、表立って「〇〇っていう資格を保有しているんだ!」みたいな話は一度もなかったのが私の体験談から言えます。

逆に資格を持っている人は、大手の印刷会社さんの営業さんや、チーフ的な役割のデザイナーさんと、名刺交換をしたときに、名刺に資格名の記載があったぐらい。
グラフィックデザインを仕事にしていく上では資格は必要ではないのかな?と思います。

でも、これからグラフィックデザイン始める人にとって、資格取得にチャレンジすることには大きな意味があります。

その理由を見ていきましょう。

グラフィックデザイナーの資格・検定を取るメリット

グラフィックデザイナーになるのに資格は必須ではありませんが、取得しておくと様々な面でメリットがあります。

ここからは、グラフィックデザイナーとして資格を持っておくと便利な理由を、5つのポイントに分けて詳しくご紹介します。

①スキルの証明になる

グラフィックデザイナーの資格のメリット1つ目は、「デザインができます」と言っても、未経験の方はなかなか信用されにくいもの。でも、資格を持っていれば、きちんと勉強してスキルを身につけようとしている証明になります。

資格試験の内容は実務に直結するものが多いので、「この人は基礎をしっかり学んでいる」という印象を与えることができます。

特にデザイン制作会社から直接業務委託で在宅ワークとして仕事を獲得したい場合、資格があることで信頼を得やすくなります。

②体系的な知識が身につく

グラフィックデザイナーの資格のメリット2つ目。独学でデザインを学ぶと、なんとなく使えるようになっても、基礎知識が抜け落ちていることが多いんです。

資格の勉強をすることで、色の基礎知識や印刷の知識、デザインの基本ルールなど、プロのデザイナーとして必要な知識を体系的に学ぶことができます。

これは実務に入ってからも大きな強みになります。

特に印刷会社とのやり取りでは、基礎知識があるかないかで仕事の進め方が全然違ってきます。

③就職・転職時の評価が上がる

グラフィックデザイナーの資格のメリット3つ目は、特に大手企業では、資格保有者を優遇する制度があることがあります。

就職を希望する場合、履歴書やポートフォリオと一緒に資格も提示できれば、採用担当者にアピールできるポイントが増えます。

また、未経験でも「これだけの資格を持っている」という事実は、やる気と学習能力の証明になります。フリーランスとして仕事を受注する際も、クライアントに自分のスキルを説明する際の重要な要素になります。

④資格手当がもらえることも

グラフィックデザイナーの資格のメリット4つ目は、多くの企業では、資格保有者に対して資格手当を支給しています。

例えば、Adobe認定資格を持っていると月々数千円から数万円の手当が付くことも。
複数の資格を取得すれば、その分だけ収入アップにつながります。

私の経験から言うと、資格取得の勉強時間は決して無駄にはなりません。
将来の収入アップにもつながる投資だと考えると、資格取得のモチベーションも上がりますよ。

⑤自信につながる

グラフィックデザイナーの資格のメリット5つ目は、デザインの世界で大切なのは、自分の作品に自信を持てるかどうか。
資格試験に合格することは、自分のスキルを客観的に確認できる良い機会になります。

「ちゃんと基礎が身についている」「これならやっていける!」という自信は、仕事をする上での大きな支えになります。

この自信は、特に在宅ワークで独立する際の心強い味方になりますよ!

グラフィックデザイナーにおすすめの資格・検定

グラフィックデザイナーに関連する資格は実はありますが、すべてを取得する必要はありません。
大切なのは、自分の目標や将来のキャリアプランに資格が必要なら、資格を取得すること。

私は、グラフィックデザイナーに資格は必要ないと、実際に仕事をしてきて思っています。
資格よりも重要視されるのがポートフォリオでの経験や実績です。

ほなみ

グラフィックデザイナーの資格を取得する勉強をするくらいなら、クラウドソーシングや実務に近いグラフィックデザインの案件を実際にやってみることがおすすめですよ!

でももし、グラフィックデザイナーの資格・検定おすすめするとしたら、特にデザインの実務で使用頻度の高いソフトの操作スキルを証明できる資格と、デザインの基礎となる色彩の知識を学べる資格です。

これらは、在宅ワークでも企業勤めでも、必ず活きてくる知識とスキルが身につきます。それでは、資格を5つ具体的に見ていきましょう。

グラフィックデザイナーの資格① Photoshopクリエイター能力認定試験

写真加工やWeb用の画像作成に必須のPhotoshopの操作スキルを証明する資格です。

画像編集の基本操作から、写真の修正・加工、Webデザインで必要な画像作成まで、実践的なスキルが問われます。

現場で即戦力として活躍できる知識とスキルの習得を目指す試験で、特にWeb制作会社への就職を考えている方におすすめです。

資格の難易度、レベル
・スタンダード:Photoshopの基本操作ができる方向け
・エキスパート:実務経験1年程度の方向け
・学科試験と実技試験の両方に合格する必要あり

過去の合格率や受験料
・スタンダード:合格率約70%、受験料 7,700円(税込)
・エキスパート:合格率約60%、受験料 8,800円(税込)

グラフィックデザイナーの資格② Illustratorクリエイター能力認定試験

ロゴやチラシなどの印刷物デザインに必須のIllustratorの操作スキルを証明する資格です。

図形やパスの作成、文字のレイアウト、データ作成の基本ルールまで、印刷物制作に必要な知識とスキルを総合的に評価します。

特に広告制作会社やデザイン事務所への就職を考えている方に適しています。

資格の難易度、レベル
・スタンダード:Illustratorの基本操作ができる方向け
・エキスパート:実務経験1年程度の方向け
・学科試験と実技試験の両方に合格する必要あり

過去の合格率や受験料
・スタンダード:合格率約65%、受験料 7,700円(税込)
・エキスパート:合格率約55%、受験料 8,800円(税込)

グラフィックデザイナーの資格③ DTPエキスパート認証試験

印刷物制作の専門知識を証明する資格です。

デザインソフトの操作だけでなく、印刷の知識、色管理、デザインの基礎知識など、印刷物制作に関わる総合的なスキルを評価します。

特に印刷会社とのやり取りが多い職場で重宝される資格で、チラシやカタログなどの制作を手がけたい方におすすめです。

資格の難易度、レベル
・エキスパート:印刷物制作の基礎知識がある方向け
・マイスター:実務経験2年程度の方向け
・学科試験と実技試験(課題制作)があり

過去の合格率や受験料
・エキスパート:合格率約50%、受験料 15,400円(税込)
・マイスター:合格率約40%、受験料 20,900円(税込)

グラフィックデザイナーの資格④ Adobe認定プロフェッショナル

Adobe社が認定する国際資格で、Adobe製品の総合的なスキルを証明できます。

Photoshop、Illustrator、InDesignなど、製品ごとに認定試験があり、実践的な操作スキルが問われます。
特にフリーランスとして国際的に活動したい方や、大手企業での就職を考えている方におすすめです。

資格の難易度、レベル
・製品ごとに1つの難易度
・実務で必要な操作スキルを重視した出題
・オンラインでの試験実施

過去の合格率や受験料
・合格率:非公表
・受験料:21,780円(税込)/1製品
・再受験割引あり

グラフィックデザイナーの資格⑤ 色彩検定

色に関する知識を体系的に学べる資格です。

色の基礎知識から、配色技法、色彩心理まで、デザインに必要な色彩の知識を総合的に評価します。
この資格で得た知識は、デザインの質を高めるために非常に重要で、特にブランディングやUI/UXデザインを手がけたい方におすすめです。

資格の難易度、レベル
・3級:色彩の基礎知識を学ぶレベル
・2級:配色・色彩設計の実務に対応するレベル
・1級:色彩の専門家として活動できるレベル

過去の合格率や受験料
・3級:合格率約70%、受験料 7,000円(税込)
・2級:合格率約55%、受験料 9,000円(税込)
・1級:合格率約40%、受験料 12,000円(税込)

グラフィックデザイナーの資格・検定を取得する方法

グラフィックデザイナーの資格・検定の取得方法は大きく3つあります。
それぞれメリット・デメリットがありますので、自分の生活スタイルに合わせて選んでみてください。

ほなみ

子育て中の方は、まずは独学からスタートして、分からないところはオンラインスクールで補強するのがおすすめですよ。

独学で勉強して資格を取得する場合

公式テキストや問題集を使って自分のペースで学習できるのが独学の最大のメリット。
特に子育て中の方や、仕事をしながら資格取得を目指す方には、時間を自由に使える独学がおすすめです。

最近は動画教材も充実していて、実践的なテクニックも学べます。

ただし、分からないところを質問できる相手がいないので、つまずいたときの解決に時間がかかることもあります。

スクールに通って資格を取得する場合

現役のデザイナーから直接指導が受けられるのがスクールの強み。
分からないところをその場で質問できるので、効率よく学習を進められます。

また、同じ目標を持つ仲間と出会えるのも大きなメリット。切磋琢磨しながら成長できます。

就職のサポートがついているスクールも多いので、未経験からの転職を考えている方には特におすすめ。ただし、通学時間と費用は必要なので、時間とコストを考慮して検討してください。

オンラインスクールに通って資格を取得する場合

通学不要で、かつ講師に質問できる環境が整っているのがオンラインスクールの特徴です。
独学の自由さとスクールのサポート体制、両方のメリットを活かせる方法といえます。

ビデオ通話での質問対応や課題添削があるので、独学より挫折しにくいのも特徴。

私もオンラインスクールで学びましたが、子育て中でも無理なく続けられました。
料金は通学型より抑えめですが、それでもまとまった費用は必要になります。

グラフィックデザイナーになるには

私の経験から言うと、以下の5つのステップがおすすめです。
焦らず、一つずつステップを踏んでいくことで、着実にスキルアップできます。

STEP
基本的なグラフィックデザインのソフトの使い方を学ぶ

グラフィックデザインの現場で必須となるのが、Adobe PhotoshopとIllustratorです。
最初は機能の多さに戸惑うかもしれませんが、基本的な操作方法を習得するところからスタートしましょう。

私がおすすめするのは、まずは無料の動画教材で基礎を学び、次に有料の教材で実践的な使い方を学びました。PhotoshopとIllustratorは体験版が使えるので、まずはそれで練習を始めるのがおすすめです。

基本操作に慣れてきたら、実際のデザインに必要な機能を重点的に練習していきましょう。

STEP
デザインの基礎を学ぶ

ソフトの操作ができるようになったら、次はデザインの基礎知識を身につけます。
色彩、タイポグラフィ、レイアウト、余白の使い方など、デザインの基本原則を学ぶことで、作品の質が格段に上がります。

私は最初、見よう見まねでデザインを作っていましたが、基礎を学んでからは制作時間が短縮され、クライアントからの評価も上がりました。

デザインの基礎は、オンライン講座や書籍で学べます。特に配色の基礎は、実務で必ず活きてきます。

STEP
グラフィックデザインの実践的な課題に取り組む

基礎ができたら、実践的な課題に挑戦します。
名刺、チラシ、バナーなど、実務で依頼される可能性が高いものを中心に練習しましょう。

この段階では、架空の会社や商品を想定して、ターゲット層や目的を明確にしながら制作することが大切です。

私の場合、友人の小さなお店のチラシを無償で作らせてもらい、実践経験を積みました。実際のクライアントの要望に応える経験は、何より勉強になります。

STEP
ポートフォリオを作成する

就職や仕事獲得に向けて、自分の作品をまとめたポートフォリオを作成します。
ここで大切なのは、quantity(量)よりもquality(質)。自信を持って見せられる作品を5〜10点程度、厳選して載せましょう。

私の場合、実践課題で作った作品と、実際のクライアントワークを中心に構成しました。
それぞれの作品について、デザインの意図や工夫した点も簡潔に説明を加えると、より伝わりやすくなります。

STEP
グラフィックデザイナーとして就職活動や個人で仕事を受注する

ポートフォリオが完成したら、いよいよ仕事探しの段階です。
就職を目指す場合は、自分の希望する働き方(在宅か通勤か)や、扱いたい案件の種類によって企業を選びます。

個人で仕事を受注する場合は、まずは知人からの小さな案件から始めるのがおすすめ。
私も最初は知り合いのお店のチラシから始めて、徐々に仕事の幅を広げていきました。
実績を積みながら、少しずつ案件の規模を大きくしていきましょう。

グラフィックデザイナーに必要なスキル

グラフィックデザイナーとして活躍するために必要なスキルを、現場で特に重要な5つに絞ってご紹介します。

これらのスキルは、1ヶ月とかでは身につきませんが、日々の仕事を通じて着実に成長させていくことができます。

デザインの基礎知識

デザインの基本となる色彩、レイアウト、タイポグラフィの知識は必須です。
特に配色の知識は、デザインの印象を大きく左右します。

例えば、同じロゴデザインでも、色を変えるだけで印象が全く変わってきます。

私の場合、最初は感覚で色を選んでいましたが、色彩の基礎を学んでからは、クライアントの要望に合わせた配色ができるようになり、修正依頼が減りました。

基礎知識があることで、なぜその配色やレイアウトを選んだのか、しっかり説明できるようになります。

Adobe Creative Cloudの操作スキル

PhotoshopとIllustratorは、グラフィックデザイナーの必須ツールです。
Photoshopは写真加工やWeb用素材の作成に、Illustratorはロゴや印刷物のデザインに使います。

最初は基本的な操作からでいいので、少しずつ使いこなせる機能を増やしていきましょう。

私は特に、作業の効率化につながるショートカットキーの習得を意識しました。
ショートカットキーを覚えるだけでも、作業時間が大幅に短縮できます。

コミュニケーション能力

デザインの技術以上に大切なのが、コミュニケーション能力です。
クライアントの要望を正確に理解し、適切な提案ができなければ、良いデザインは生まれません。

特に在宅ワークの場合、対面での打ち合わせが少ないため、メールやチャットでの明確なコミュニケーションが重要です。

私も最初は要望を聞き出すのに苦労しましたが、質問の仕方を工夫することで、スムーズにヒアリングできるようになりました。

作業の正確性

デザインは見た目の美しさだけでなく、入稿データの作り方や修正対応など、細かい作業の正確さも重要です。特に印刷物の場合、データの作り方を間違えると刷り直しになることも。

私も若い頃、カラーモードの設定ミスで刷り直しになった経験があります。
その反省から、データ作成時のチェックリストを作り、確認作業を習慣化しました。

ミスを防ぐための仕組みづくりも、プロのデザイナーとして大切なスキルです。

時間管理能力

複数の案件を並行して進める場合、締切管理は特に重要です。
予期せぬ修正が入ることも考慮して、余裕を持ったスケジュール管理が必要です。

私の場合、案件ごとにスケジュールを細かく分解し、Googleカレンダーで管理しています。

例えば、ラフ案作成に2日、ブラッシュアップに2日など、工程ごとに時間を設定。
特に在宅ワークの場合、自己管理能力が問われるので、時間管理のスキルは必須です。

グラフィックデザイナーは資格よりも作品の有無が重要!

グラフィックデザインのスキルを学べる資格の種類や、おすすめの勉強方法を紹介しましたが、そもそもグラフィックデザイナーになるには、資格よりもデザイン作品の有無が重要です。

私自身、高卒で美大も専門学校も出ていない未経験からスタートして、今では在宅でグラフィックデザインの仕事ができるようになりました。

資格は必須ではありませんが、スキルの証明になると言う意味では、資格取得をしてもいいと思います。

グラフィックデザイナーに向いているのは、細かい作業が好きな方、新しいことを学ぶことに抵抗がない方、期限をしっかり守れる方、相手の要望を理解できる方、そしてクリエイティブな発想ができる方です。

大切なのは、自分のペースで着実にスキルを磨いていくこと。今回ご紹介した資格は、スキルアップの良いきっかけになるはずです。皆さんも、ご自身の目標に合わせて、できることから始めてみてください。

グラフィックデザイナーへの道は、決して遠くありません。資格取得は、その良いきっかけになるはずです!

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この記事を書いた人

安藤ほなみのアバター 安藤ほなみ グラフィック・Webデザイナー

デザイン業界経験20年。Mac使用歴も20年。グラフィックデザイン・Webデザイン両方経験したからこそ、どんなデザインでも使える基礎から、グラフィック・Webの違いや気をつけること、Macの使い方から知っておくと良いことをお伝えします。

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